どうもこんにちは、ユニソルの小田です。
「感情をデザインして心の健康をキープする!」という記事で、
感情は思い込みによって生まれ、思い込みによって暴走してしまうという話を書きました。
感情が暴走した時に、感情に任せてそのまま行動してしまうと、人間関係はうまくいかなくなります。
今回は心理学で使われているライフポジションという考え方を使って、
感情をデザインして良い人間関係を構築する方法について書いていきます。
目次
人間関係の鍵はライフポジションにあり
ライフポジションって何かというと、あなたが人を評価するときに、
ポジティブに評価するのか、
ネガティブに評価するのか、
どちらのポジションで評価するのかを言います。
人を評価するときに、肯定的に評価する人もいれば、否定的に評価する人もいますよね。
例えば学校の先生を思い浮かべてほしいのですが、嫌な先生ってなんで嫌なのだと思いますか?
実は嫌われてしまう先生は、やたらと否定的に人を判断してくる傾向があるんですね。
先生からすると、「お前のために言っているんだぞ」と思っているのでしょうが、
否定的に怒ってきたり、「自分の言うことは絶対に正しい」みたいな感じで、支配的に扱われると、誰でも嫌ですよね。
逆に好かれている先生は、肯定的に接してくれます。
人は自分のことを認めてくれる人に好意を抱くものですから、
自己肯定感や自己重要感を満たしてくれる人は、回りの人から好かれるわけですね。
4つのライフポジション
人を評価する時に、肯定的な評価をするのか、否定的な評価をするのかは、個人個人で傾向が偏るものです。
また、人を評価するということは、他人だけでなく自分を評価するときも同じだということも忘れてはいけません。
自分にも他人にも肯定的なのか、否定的なのか。
評価のパターンは、4つに分けることができます。
自分がどのパターンに当てはまっているのかチェックしてみてください。
自分と他人に肯定的なのか、否定的なのか、ライフポジションの組み合わせは以下の4通りです。
<4つのライフポジション>
1 自分も他人もOK
(お互いOK)
2 自分はOKじゃないが、他人はOK
(あなただけOK)
3 自分も他人もOKじゃない
(お互いダメ)
4 自分はOKだが、他人はOKじゃない
(俺(私)だけOK)
それでは4つのポジションについて解説していきたいと思います。
1 自分も他人もOK(お互いOK)
「自分も他人もOK」ということは、自分にも他人にもポジティブな評価をする傾向があるということです。
このポジションの特徴は以下のようになります。
根が明るい、
自由なふるまい、
自立している、
前向き、
思いやりがある、
力を出し切れる、
自分も活かし他人も活かす、
相互に良い影響を与え合える
このポジションで生きることができれば、お互いに相手を尊重しあい相手の立場に立った行動ができるので、
自由に振舞えたり、自分の力を出し切ることができます。目指すはこのポジションです。
特に身近な人とこの関係を築けるようにしていくことができれば、人生のクオリティは確実にアップします。
2 自分はOKじゃないが、他人はOK(あなただけOK)
「自分はOKじゃないが他人はOK」ということは、自分にはネガティブ評価を与え、他人にはポジティブ評価を与える傾向があります。
このポジションの特徴は以下のようになります。
自己卑下をして劣等感を抱いたり、
憂鬱になりやすい、
「自分はOK」のポジションの人とうまく調和がとれない、
異常にへりくだる、
「すいません」を多用する、
新しいチャレンジをしない、
いつも後悔する
このポジションの人は、自分へのダメ出しが多くなり、自己評価が低くなり、何をするにも自信がないからパフォーマンスが下がってしまいます。
3 自分も他人もOKじゃない(お互いダメ)
「自分も他人もOKじゃない」ということは、自分にも他人にもネガティブな評価を与える傾向があります。
このポジションの特徴は以下のようになります。
何をするにもやる気がでない、
生きる気力があまりない、
自暴自棄、
なげやり、
しらけ
このポジションの人は、他人からの働きかけも拒否して、自分の殻に閉じこもり、孤立していきます。
最悪なポジションですから、もしここにいることに気が付いたら、すぐに脱出しましょう。
4 自分はOKだが、他人はOKじゃない(俺(私)だけOK)
「自分はOKだが、他人はOKじゃない(俺だけOK)」ということは、自分にはポジティブな評価を与え、他人にはネガティブな評価を与えるということです。
このポジションの人の特徴
支配的、
疑い深い、
おびえ、
批判的、
評価的、
攻撃的、
暴力をふるう、
利己的、
責任転嫁
このポジションの人は支配的で強制力を行使したがります。排他的でもあり、自分に賛同しないと排除しようとします。
自分のことが大好きで、他人に全く興味を抱かない人や、
プライドが高く視野が狭いのですが、視野が狭いことに気づかない人もいます。
ちなみに、冒頭の先生の例で言えば、嫌われる先生は、他人はOKじゃないというポジションをとっている場合が多く、
3か4にポジショニングして、他人に否定的な評価をする傾向があります。
あなたは他人にポジティブですか、ネガティブですか?
他人に対してOKというポジションをとれるかどうかは、人間関係に直結します。
例えば、職場の庭を見たら、草がたくさん生えていました。
仕事もひと段落したから、気を利かせるつもりであなたが草むしりをしていたとします。
そのときに、
パターンA「おい!仕事はいくらでもあるんだから勝手なことをするな!」と怒られる
パターンB「お!草むしりしてくれているのか。ありがとう!なかなか忙しくてできなかったんだよ。助かるよ。あとで俺も手伝うから今はこちらの仕事を先にやって欲しいんだ」と言われる。
パターンAはあなたに対して否定的なのに対し、
パターンBはあなたに肯定的であることはすぐに分かりますよね。
程度の差はありますが、パターンAのような扱いをしてしまったり、されたりすることは意外と多いものです。
もしも、誰もがパターンBのような他人に対して肯定的なスタンスを取ることができれば、
人間関係の悩みなんてほとんどなくなってしまうのではないでしょうか。
だから他人に対してOKというポジションを取るということは、人と付き合っていく上ではとても重要なことなんですね。
あなたは自分にポジティブですか、ネガティブですか?
続いて他人への評価ではなく、自分をどう評価するかについて考えてみましょう。
人は誰でも他人に話しかける回数より、圧倒的に自分に話しかける回数が多いのです。
なぜなら、人は何度となく1日の中で独り言を言ったり、心の中で色々なことをつぶやいたりしているからです。
これをセルフトークといいますが、一般的には、1日に4~6万回もセルフトークをしていると言われています。
これすごい多くないですか?
こんなにたくさんのセルフトークをしているのですから、自分に肯定的な言葉を投げかけているか、
否定的な言葉を投げかけているかで、心に及ぼす影響に差が出るのは当たり前ですよね。
ちなみに、否定的なセルフトークとは以下のような言葉です。
「あ~、俺はダメなやつだ」
「絶対に失敗するよ」
「俺バカだからできないよ」
「私なんて誰からも必要とされていない」
「私は嫌われているから」
「どうせ私なんて」
「私にそんな価値はない」
このような言葉をいつも自分に投げかけているとしたら、それはもう拷問です。
いつも自分の首を締めているのと変わりません。
4つのライフポジションは、人によって居心地の良い場所があるものです。
でも自分がどのポジションにいるのかは、自分では案外分からないものなので、
身近な人に聞いてみることができれば一番判断しやすいと思います。
常に①の自分も他人もOK
という立場にいるのが理想ですが、そんな完璧な人はいませんから、
まずは自分のポジションをその都度自覚するように頑張りましょう。
自覚さえできれば、そのポジションにいるかどうかを自分で選択できるようになります。
『あ、自分は今④「俺だけOK」になっているから、①の「お互いOK」に移動しよう』という選択ができますよね。
ということで、今回はライフポジションについて書いてみました。
ぜひ今後の参考にしてください^_^